結論からいうと、自己破産すれば、クレジットカードは作れません。

ただ、一生、作れないのではなく、免責確定後、5年から10年経過すれば再びクレジットカードが作れるようになれます。

アメリカン エキスプレス

なぜ、自己破産すると、クレジットカードは作れなくなるのか?

クレジット会社はカードの申し込みがあると、個人信用情報機関に過去に金融事故情報(ブラック情報・自己破産免責者情報等)が発生していないかを問い合わせて、クレジットカード発行の可否を判断します。

個人信用情報機関によって、登録期間は5年~10年とバラツキはあるのですが、これらの信用情報機関に金融事故情報が登録されている場合は、再び、金融事故を起こす可能性が高いと予想されてしまい、まず、クレジットカードの発行が許可されません。

個人信用情報機関とは?

現在、日本では以下の3社があります。

1.JICC(株式会社日本信用情報機構)

最も古い信用情報機関です。
加盟会員中約65%が消費者金融会社であり、消費者金融会社の約80%がJICCに加盟しています。
金融機関やクレジットカード会社、信販会社なども加盟してい国内最大の信用情報機関です。
加盟会員からの情報更新は随時更新されているとのことで、同日中の多重申込みなどの情報もリアルタイムで判別可能と言われています。
情報登録機関は5年です。

2.CIC(株式会社シー・アイ・シー)

CICは、クレジットカード会社系の信用情報機関です。
クレジットカードの支払いで滞納したり、信販会社とのローンでの延滞や債務整理をした場合には、CICに事故情報が載ることになります。
情報登録機関は5年です。

3.KSC(全銀協(全国銀行個人信用情報センター)

全国銀行個人信用情報センターは全国銀行協会が運営している信用情報機関です。

主に銀行系の情報を扱っている信用情報機関ですが、当然、銀行本体だけでなく、銀行子会社や銀行系のクレジットカード会社も加盟しています。
例えば、自己破産をしたタイミングで、A社とB社のクレジットカードやローンを抱えていたとします。
情報登録機関は10年です。

クレジットカードの代わりのカードは作れないのか?

しかし、5年や10年というのはあまりにも長すぎます。
ネットショッピングや携帯電話、映像配信などクレジットカードがないと使いにくいサービスが多々あります。

クレジットカード以外に代用できるカードはないのでしょうか?

あります。それがデビットカードです。

クレジットカードの場合は、最初にショッピングを行い、後日、支払うという形態ですが、
デビットカードの場合は、銀行口座に残高がある金額まででしか使えず、即、その場で決済されます。
したがって、クレジットカードのように支払が滞ってしまうということがありません。

オススメはジャパンネット銀行のVISAデビットカードです。

JNB(ジャパンネットバンク) VISAデビットカードのメリット

審査なしでだれでも持てる

口座を開設すると、自動でVISAデビットカードが発行されます。
というよりもキャッシュカードと一体型ですでので、口座を開設すれば、自動的にデビットカードが発行されます。
銀行口座を開設すること自体は、自己破産した方でも、債務を延滞中の方でも、全く問題ありません。

ファミマカードを選択すれば、キャッシュカード・VISAデビットカード・Tポイントカードの3つが一体となったカードが送られてきます。一体型カードなので、財布もふくらみません。
Tポイントカードは現在、手持ちのカードがあれば、そのTポイントカードと合算できます。

15歳以上の方なら安定収入がなくても使えます

年会費・発行手数料0円

ファミリーマートで200円につきTポイントが2ポイント貯まる

現金ではなく、VISAデビットで支払ってください。
最初、私は、この制度を知らずに現金で支払っていましたが、現金の場合は、1ポイントしか貯まりません。

なおかつ、カードの日、火曜と土曜日にはポイントが5倍アップ。

VISA加盟店でも500円につき1ポイント

クレジットカードのように還元率1%とはいきませんが、少しでもポイントが貯まるのは有難いです。

その他、Tポイントの特約店、Yahoo、ENEOS、吉野家、伊勢丹、三越、SOFTBANK、ガスト、バーミヤンでもポイントがアップします。

特に、Yahooジャパンでは、Tポイントがアップする様々なキャンペーンをやっていますので、知らず知らずのうちにポイントが貯まっていきます。

JNB Visaデビットカードは、国内同様、海外でもVISAマークがある店舗で使用可能

さらに、「VISA」「PLUS」マークがある海外ATMで、預金を現地通貨で引き出すこともできます。

デビットカードのデメリット

VISA加盟店でも利用できない場合がある

ほとんどのケースで、クレジットカードと同じように利用できます。

ただし、一括払いの場合は、ほとんどクレジットカードと同等の使い方ができるのですが、
携帯電話本体の分割払いなどのような分割払いには適応していないケースがあります。

5年経過後は問題なくクレジットカード作成可能か?

残念ながら、5年経過後も以下のような理由から、すんなりとクレジットカードが作れる訳ではありません。

KSCの情報登録機関は10年です。

したがって、銀行系のクレジットカードについては、発行が困難です。
また、アメリカンエキスプレスに関しても、KSCに加盟していますので、10年経過しないと発行が難しいとされています。

ただ、アメックスや外資系のクレジットカードは過去に破産した情報よりも、現在の属性重視で発行審査をするという強い欧米文化を審査にも反映しています。このため、大手企業に勤務され、高収入がある方などは、早い時期にクレジットカードが発行される可能性もあります。

ちなみに、トランプ大統領の会社も過去に4度も破産しています。

クレジットカードの利用履歴がないため、過去に金融事故を起こしたことが分かってしまう

個人信用情報機関で金融事故の情報が消えるのはいいのですが、逆に、5年間~10年にも渡ってクレジットの利用履歴がなければ、過去に金融事故を起こしたことが推測されてしまい、審査に通りにくくなってしまいます。

自己破産者のクレジットカード発行対策

それでは、どのようにすれば、再度、クレジットカードを使えるようになるでしょうか?
以下に注意点を記します。

審査が通り易そうなカード会社から申し込む

個人信用情報機関で金融事故の情報が抹消されたとしても過去に免責を受けた銀行やクレジットカード会社では、顧客情報と一緒に事故情報も残っています。
したがって、以前に、破産免責を受けた会社以外のクレジット会社で、なおかつ、あまり規模の大きくないクレジットカード会社に申し込みましょう。

なお、一度に複数の会社に申し込み、全て審査に通らないと、その点についても履歴に残ってしまうため、一度に申し込むのは一社にします。

申込時、利用限度額は最低金額から、また、キャッシングは申し込まない

多額のキャッシングを申し込むと審査に通りにくくなります。まずは、選択できる最低金額で申し込みましょう。

携帯電話の分割払いから始める

それでも、審査に通りにくい場合は、携帯電話の分割払いから始め、クレヒス(クレジットの支払履歴)を積み上げていきましょう。

家族カードから作成する

免責確定後、あるいは、個人再生による支払完了後、配偶者にクレジットカードを作ってもらい、その家族カードとして追加します。この場合、配偶者本人の信用情報は確認されますが、家族の信用情報までは確認されないことが多いとのこと。
このため、配偶者の家族カードとして申請すれば、審査が通る可能性があります。

十分な資産・収入ができた時点でアメックスと交渉をする。

上でも述べましたが、アメックスの場合、過去の事故履歴よりも現在の属性のほうが重視される傾向にあります。
アメックスで限度額を上げる場合には、自分用の口座を作成してもらい、その口座に事前にお金を入金することで、その金額まで限度額を上げてもらうという方法があります。この場合、クレジットカード会社にとっては、回収不能になる心配がありません。

例えば、事前に100万円をアメックスの指定口座に入金しておき、毎月の使用限度額を30万円とすれば、アメックス側にとっては、回収不能の心配が全くありません。
空港などでアメックスの営業マンが声をかけてきたとき、口座開設の交渉をできる余地はあります。